こんにちは。少し涼しくなってきましたね。弁護士の宮本です。
今日は少し自分の思い出話です。とは言え大したことはないのですが。
私は生まれが茨城県で,大学時代から仙台に来ているのですが,自分で車を運転できるようになるまではもっぱら電車で地元との間を行き来していました。
人より地元意識が強かったものですから,学校の発行する学割証明書を頻繁に取っては,普通電車で茨城まで帰っていました。
残念ながら,今は震災に伴う津波と原発事故のため,一部の区間で運転ができていませんが,その頃は仙台と上野間に常磐線が通っていまして。
仙台を昼前に出て,鈍行に乗ってそろそろと南下していったものです。
鈍行は仙台から直通で上野まで行きませんので,何度か乗り換えをする必要があります。
確か,仙台から原ノ町まで,原ノ町からいわきまで,いわきから地元の最寄り駅の土浦までの2回乗り換えだった気がします。
もちろん,スーパーひたちという特急列車も走っていました。しかし,貧乏学生の自分には,なかなか手が出せるものではなく,だいたいは鈍行で帰っていましたね。
ちなみに,1日に1本だけ,土浦に止まり,かつ仙台まで行く(または仙台から来る)特急があり,それに乗れるときは軽いセレブ気分でした。
さて,話を戻しますと,帰るときには昼ぐらいに原ノ町駅で乗り換えることになります。
電車の中ではものは食べられませんので,いつも原ノ町に着くとお腹がすいてきます。
そうすると,確か原ノ町駅のホームには,立ち食いそば屋さんと駅弁屋さんがありまして,昼食と相成るわけです。
無論できるだけお金をかけないように,の南帰行ですから,駅弁などは食べられるわけもなく,いつも立ち食いそば屋さんで天ぷらうどんを食べていました。
色の濃い出汁に,太めの麺,かき揚げを乗せた天ぷらうどんです。
すぐに出てくるので,熱い麺を冷ましながら食べるのですが,夏は汗が心地よく,冬は体の芯から温まったような気がします。
食べたあとは,乗り換えの電車に乗って,いわきまでうとうとしながら揺られていくのでした。
天ぷらうどんを食べると,地元に帰るときの気持ちになります。常磐線に乗るときの,なんとも名状しがたい感情が思い出されます。眠いながらに見た夜の森のツツジも,久之浜から見る海も,とても綺麗でした。
そんなことを考えながら,うどんを啜っていました。
それでは。