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せめて,人間らしく

こんばんは。弁護士の宮本です。

狙い過ぎなタイトルで恐縮です。22話ですね。

今日も判例のご紹介を。

先日,最高裁で判決のあった最三小判平成30年11月6日の事件を。

この事件,原告は市のゴミ収集車の運転士なのですが,勤務中にコンビニエンスストアの従業員にセクハラをした,として懲戒処分になった事件です。

事件自体は原告が市から受けた「停職6か月」の処分が重すぎる,として,処分の取消しを求めた事件です。

この事件,一審の地裁も,二審の高裁も,いずれも原告の請求を認め,「市の処分は重すぎる」として,処分を取り消しています。

その上で市が上告したところ,①原判決破棄,②一審判決取消し,③原告の請求棄却と,全く逆の結論を出しています。

この事件,処分の直接の原因となる事実は,「勤務時間中に立ち寄ったコンビニエンスストアにおいて,そこで働く女性従業員の手を握って店内を歩行し,当該従業員の手を自らの下半身に接触させようとする行動をとった。」ということです。

そもそも,判決でも認定されている通り,この行為自体でも迷惑防止条例に違反する犯罪行為です。

他方,二審までの判断では,この迷惑防止条例違反行為について,「店や被害者側が積極的に処罰を望んでいない」という点を原告に有利に解釈し,処分は重すぎる,という結論の理由にしてます。

しかし,強制わいせつが以前は親告罪であったように,処罰を求めるかどうか,ということについては単に加害者の宥恕(=許す,と言う意味です)だけにとどまらず,表立ってスティグマにしたくないなど,様々な理由があると思います。

その意味で最高裁の判決では,処分を求めない理由について「事情聴取の負担や本件店舗の営業への悪影響等を懸念したことによるものとも解される。」ということを認定しており,すとんと納得できたところでした。

地裁の判決を読むと,処分の直接の原因となる事実以外の事由も結構認定されていますが,私としてはこれら処分の直接の原因となる事実だけでもアウトである気がしますけどね,

少し真面目な話になってしまいました。

それでは

 

宮本

Poison

こんばんは。深夜の更新で失礼いたします。弁護士の宮本です。

本日は南三陸に行ってまいりました。行くたびに道が変わるので,風来のシレンもびっくりですね。

さて,今日も裁判例を一つご紹介します。非常に有名なものなので,テレビ報道でご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まず事件記号が特殊。最高裁判所平成30年(分)第1号です。前にご紹介したとおり,事件記号の最後の数字は今年に入って何件目かというもので,お気づきのとおり今年初。

といいますか,最高裁の事件としては平成13年以来みたいですね。漏れていたらすみません。

(分)で表される事件は裁判官の分限裁判です。分限裁判は,法律を学んだことのある方には,「寺西判事補事件」で聞き覚えのあるものかもしれません。ちなみに寺西判事補は事件当時仙台地裁の所属です。本件では,東京高等裁判所の岡口基一判事がツイッターで不適切なつぶやきをしたとして,戒告の処分うけたものです。

岡口判事は以前から著名な方でして,我々法曹が愛用する「要件事実マニュアル」という本(今では全5巻)の著者です。また,ツイッターを開設し,頻繁につぶやきを投稿する方としても有名です。

本件では,岡口判事が裁判の内容についてツイートしたことが裁判所法49条の「品位を辱める行状」に当たるとされました。裁判の全文は公開されていますので,ぜひ見てみてください

もっとも,事件を担当した裁判官ならいざ知らず,いくら裁判官だからといって,自分の担当していない裁判に関する感想を書いたら,「裁判の公正中立を害する」とされては溜まったものではないと思っています。

いみじくも補足意見では裁判官の表現の自由についても触れていますが,最終的には「節度あるいは限度」という有り体に言えば自重しろという感じでまとめており,表現の自由に関する曖昧な制約にしかなっていない気がします。

SNSなどによって誰もが受信者だけではなく発信者になれるようになり,多様な意見が出てくる反面,発信に関しては過度に不寛容な流れになっているような気がしています。

言いたいことも言えないこんな世の中,ってことで。

お後がよろしいようで。

宮本

Inpi

こんばんは。弁護士の宮本です。

人権大会も終了し,仙台に戻ってきました。

帰ってきてもう暫く経つのですが,その間にいろいろ有りまして先週はラジオにも出演してまいりました。

Radikoのタイムフリー機能が切れるタイミングでお知らせするあたり,恥ずかしさが全面に出ているということでお許しください。

さて,昨日は大変なニュースが有りました。

弁護士が犯人隠避で逮捕されたとのことのようです。正確には,「犯人隠避教唆」ですので,「犯人を匿うように供述する」ことを教唆した,ということになりますでしょうか。

報道でしか内容を把握していませんが,無免許運転で事故を起こした人(A)に,「無免許であることを知りながら」車を貸した人(B)がいて,このBに罪を逃れさせるために,Aに対して「Bから借りたのではなく,勝手に乗った」と供述させたようです。

前提として,無免許であることを知りながら,無免許の人に車を貸した場合,無免許運転幇助として刑罰の対象になります(道路交通法117条の2の2第2号)。

今回,BはAが無免許であること知りながら車を貸したようで,本来は上記刑罰に問われることとなります。

これを回避するために,Aが勝手に乗った,というように証言させた,ということなんでしょうかね。

刑事弁護をする場合,いつもこのような危険(犯人隠避や証拠隠滅など)はありますので,気をつけながらしていく必要があります。

本件は,刑事弁護としてのAの依頼に基づくものではなく,Bの依頼に基づいて行動していたのがミソなのかな,とも思いました。

さて,タイトルはズールー語で「戦士」を意味する単語です。

Civ5では長槍の代替でめちゃめちゃ強かった気がするのですが,ほとんど誰も知らない,という点では滑った感じが否めないですね。

それでは。

Blue Forest

こんばんは。弁護士の宮本です。

日弁連には大きなイベントが2つありまして,「定期総会」と「人権大会」がそれに当たります。

今日はそのうちの1つ「人権大会」で青森に来ています。

今回の人権大会は青森で開催されており,今日が3分科会があるシンポジウムが,明日が人権大会本番です。

今日は宣言案にも関わりましたので,第3分科会のシンポジウムに出席してました。

「若者の貧困」がテーマですが,非常に興味深い議論でした。

午前中は八甲田大岳にも登ってきたので,充実した一日でした。

明日も楽しみです。

みちびき

こんばんは。弁護士の宮本です。

今日も少し法律の話です。

先日,福岡高裁で出たストーカー規制法に関する上告を,最高裁が棄却しました。

これだけだと「なんのこっちゃ」ということになりますので,少し解説しますと,「GPSを利用した位置情報の把握などが,ストーカー規制法に言う『見張り』に該当する」としたものです。

ストーカー規制法はつきまとい行為を罰しているのですが,その典型例として『見張り』をする行為をつきまとい行為としています(ストーカー規制法2条1項1号)。

GPSを使って人の位置情報を把握することが,この『見張り』に当たるのか争われたのがこの事件で,結論として高等裁判所は『当たる』としています。

語感から言って『見張り』と言うと目で見ているようなことを想定しますし,現に同じような事件で弁護人は「機器を用いた監視行為は『見張り』に当たらない。」と主張しています。

無論,行為の態様からすれば,GPSを使った動静の把握は見張りに該当すると思いますし,判断は妥当なものですね。

携帯電話などはGPSがありますので,あとは目的など(ストーカー規制法の処罰対象は「好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」ということで限定をかけています)で制限をかけていく方向になるのでしょうね。

なんにしても,非常に興味深い分野です。

さて,今週は水曜から人権大会で青森に行かねばなりません。

天気が気になるところではありますが,台風の動静を監視しても,「見張り」には該当しないですよね。好意は寄せてないので。

それでは。

 

宮本

アツ

こんにちは。

弁護士の宮本です。

このところ暑い日が続いていますね。今日は仙台でも35℃を超えているとか。午前中にランニングをしたら,かなりへばりました。

皆様も早め早めの休憩,水分補給を心がけてください。

さて,少し宣伝です。

今月から,TBCラジオの1コーナーに仙台弁護士会の弁護士が出演する試みをしています。

毎月第2,第4火曜日の午前6時30分から放送している「Goodモーニング松尾です」という番組のコーナーですが,午前8時30分から,「おはよう法律トーク」というコーナーで約10分間お話をすることになりました。

今月は10日と24日で,24日は憲法委員会の先生が憲法改正についてお話いただくこととなっています。

原稿を見せてもらいましたが,かなり難しい問題まで広げて,でもわかりやすく解説しているようでした。

特に,憲法改正国民投票に関するメディア規制なんかは,かなり際どい問題だと思うのですが。

明後日24日は,是非午前8時30分からの「おはよう法律トーク」を是非お聴きください。

それでは。

 

宮本

 

まじめなはなし

こんばんは。弁護士の宮本です。

日付的には昨日,私も末席にいる旧優生保護法弁護団で,宮城で2例目となる訴訟の提起を行いました。

かなり報道もされましたので,ご存知の方も多いのではないでしょうか。

今回の請求内容も,国の立法不作為を問題とする国家賠償請求です。

今後,来週21日にはホットラインを行い,まだ声を上げられずにいる方の相談を受け付けるとともに,今月末には全国で弁護団を結成する予定です。

事務局の先生は非常にお忙しそうですが,もっと機運が高まっていけばいいな,と思います。

今日は少し真面目な話でした。

それでは。

宮本

 

特例とは

こんばんは。

弁護士の宮本です。

私の住む宮城県には,2011年に起きた東日本大震災とそれに伴う津波で非常に大きな被害を受けた地域があります。

宮城県に限らず,岩手,福島をはじめとした多くの地域で,震災は爪痕を残しています。

この被害に対応するため,特に法的な支援に関して制定されたのが,「東日本大震災の被災者に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律」,いわゆる「震災特例法」です。

この震災特例法,2012年3月に施行され,当初は3年に限ったものでした。

もっとも,その後の復興状況などにあわせ,まだまだ支援の必要あり,ということで期限である2015年にもう3年間延長され,期限が2018年3月までに期限が延長されています。

つまり,今月,あと2日で期限が切れます。

しかし聞くところによると現在震災特例法の再延長が議論され,おとといまでに衆議院は通過しているようですね。

震災から7年が過ぎ,被災者に対する法的支援のニーズも変わりつつあると思います。

無論,まだまだ復興は道半ばであるとは思いますが,復興のステージに合わせて支援のあり方も変える必要がありますし,単にこれまでの支援を続ければ良いというものでもないと思います。

おそらく参議院も通過するでしょうし,震災に対する支援,という異論の出にくい問題であることからすれば,延長の可能性は極めて高いと思います(事実,2015年の延長も,3月31日のギリギリでした。)。

ただ,延長の議論がどの方向を向いてされているのか,もう少し立ち止まって考える必要があるのではないか,と思ってしまいました。

今日,国道45号線が旧志津川町で開通した,というニュースを見て,震災前の志津川の様子を思い出しながら思った次第です。

それでは。

樵談治要

こんばんは。

弁護士の宮本です。

弁護士の仕事って意外と皆さんに知られていないので,どのようなことが出来て,どのように相談すればいいかをお伝えするのは非常に重要なのではないか,と思っています。

広報活動について力をいれているのは,そのためです。

どんなに優れたものであっても,その事を知らなければ使うことも出来ません。

優れたものはどうかはさておき,皆さんが「こういう時には弁護士に相談すれば良いんだ」と思っていただけるようにしないといけないな,と思っています。

日弁連でも広報活動には取り組んでいまして,例えばDV被害については次のようなアニメーションを制作して,相談を促しています。

DVには保護命令を申し立てる,と言うのはわかりやすいのですが,なんとなく,それだけじゃないよな,と思ってしまいます。

DV被害者は,先ず身の安全を確保する,ということも重要ですが,住まいを確保する必要もありますし,生活費も手に入れなければなりません。

そうすると,保護命令で身の安全を確保したとしても,生活できるスペースや生活費がないと,結局は行き詰まってしまうことにもなりかねません。

ですので,相談にあたっては,できるだけ周辺のこと(シェルターのことや児童手当のこと,就労支援や公営住宅への入居などについて)もお話するようにしていますし,このような案内は欠くことのできないものだと思っています。

上記のアニメーションも,できれば弁護士はそういうことも考えているんだよ,ということも入れて欲しかったなぁ,と思う次第です。まぁ,時間に限りがあるので仕方ないかもしれませんが。

と,タイトルは一条兼良の本から取ってみました。

「相談しよう」と韻が踏めると思ってタイトルにしてみましたが,滑っている感じしかし無いですね。

それでは。

 

宮本

 

Matching

こんにちは。

弁護士の宮本です。

さて,昨日Yahooのトップを見たら,次のようなサイトが紹介されていました。

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https://paren2.jp/

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なんでも,離婚後の養育費の決裁や面会交流の調整なども行うサービスのようです。

離婚後(もちろん別居している場合には離婚前でも)に,継続的に養育費の支払いを確保することは非常に重要です。

また,相手方との折衝を減らし,精神的な安定を得る,ということも必要だと思っています。

ただ,③養育費の決済と,④面会交流のスケジューリングが一緒になっていると,どうしても対価性を利用者に与えてしまいかねないかな,と少し見てて思いました。

まぁ,利用条件を見ると,あまり揉めていない当事者間での利用を想定しているようなので,そこまで深刻な対立にならないのかもしれませんが。

気がついたところで少し書いて見たところです。

それでは

 

宮本